上品なメヌエットにするためには?

フレーズの最後を丁寧に弾くだけで
音楽的に聴こえる。

今日の生徒さんも、

生徒さん
生徒さん

この音がドン!ドン!って鳴って
気になります…

おお!
気になるのは、
ご自分の音楽をよく聴いてる証拠。

成長のタネです。
いい音にしましょう!

今回気になるのは
ペツォルト「メヌエット」の
赤丸のソ!ソ!


これ1番の指で弾くんですが

無造作に弾くと「ドン!ドン!」
と鳴ってしまうんですよね。

すると

生徒さん
生徒さん

太ったおばちゃんが踊ってるみたい…
全然、上品じゃない…

になる。

そこで

1、どんな音を目指すのか?の確認
2、鳴らしたい音の弾き方を模索
3、弾けた音の定着

の順で指導する。

1、どんな音を目指すのか?の確認

ご本人は弾けないので
音のイメージを歌ってもらったり、

私が弾いて提案します。

すると

生徒さん
生徒さん

あ、コレがいいです!

と理想の音を見つけます。

まるでお買い物してるみたいに
音を探す。

2、鳴らしたい音の弾き方を模索

見つけたら今度は
「その音をどうしたら鳴るか?」を指導。

この音の場合、

・手の硬さ
・1番の指の硬さ
・手を下ろすスピード

などを考慮しながら弾く。

私の場合
・手の硬さ:5
(めちゃくちゃ硬い10 ふにゃふにゃ0 として)
・1番の指:5
・下ろすスピード:5
(ff 10 pp 1として)


・音を聴かせる
・どう弾いてるかも見せる
・言葉で解説する

で伝える。
(音や映像のないこのブログで書いても伝わらないだろうけど
一応書いておく)


でも身体の使い方は人それぞれ。

でも私の場合は、
それでいいけど

生徒さんが
それで弾けるとは限らない。

そもそもテクニックは
複数要素のコーディネート。

なので

・手の硬さ
・打鍵角度
・手を下ろすスピード

を微調整しながら
弾き方を模索してもらう。

もちろん
私も注意深く観察しながら
・もう少し固め!
・もう少し浅く!

と、生徒さんが
実践できるまでサポートする。

すると「あ!鳴った!コレ!」
という弾き方を見つける。

3、弾けた音の定着

弾き方を見つけたら
今度は定着練習。

・数回繰り返してもできるか?
・速く弾いてもできるか?
・少し前から弾いてもできるか?

を試す。

ここまでできれば

生徒さんは「どうすれば弾けるか?」
は分かってるので
練習しやすい。

このように納得できない箇所は
1、目指す音を想像する
2、その音になる弾き方を模索
3、見つけたら定着

を1音1音行う。

地味な作業だ。
でも「理想の音」があると楽しめるし
豊かな時間になる。

しかも1音と向き合い
音色と身体の連携ができてると

他の曲では今回ほどの
練習はいらない


基本テクニックは
身についている状態で

あとは
微調整するだけだから。


しかも
音と向き合うと
曲は応えてくれる感覚がある。

安定して演奏できるから。

私はそれはご褒美だと思ってる。

賞がもらえなくても
褒められなくても楽しめる。

もし
「ピアノ楽しくない…」
「やる気が起きない…」

と思っている人は

耳を研ぎ澄ませ
この1音に向き合ってほしい。

もし
「そもそもイメージする音がない」
という場合は
プロの演奏をたくさん聴いてほしい。

その中から好きな演奏を選び
真似からスタートするのがおすすめ。



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