ピアノアドべンチャー指導で意識していること

ピアノアドヴェンチャー、
教えてみたいけどどうやるの?

という先生向けに書いています。

とはいえ、
・アメリカ教材を使ったことがない…
・初心者の方に音符の読み方から指導する
という先生にとっては

ピアノアドヴェンチャーでの指導は
少々難しいようです。

特に
「はじめてのピアノアドヴェンチャー
ブックA(黄色の本)」には
五線がないですからね・・・

そこで私が
どのようなことを意識して指導しているのか?を
今回はご紹介します。

意識していること

①各ユニットにある音楽ルールを身につけるのを目標にする。

②各音楽ルールを、聴く・テクニック・理論からのアプローチをする。

③学んだ音楽ルールを使って初見・移調・変奏・即興を行う。

①各ユニットにある音楽ルールを身につける。を目標にする。

そもそもピアノアドヴェンチャーに限らず
アメリカ教材は、

「曲を通じて、音楽ルールを教える」
という概念指導なのですが、

「曲が弾ける=力がついた」と思いがち。
昔の私がそうでした。

レッスンでは概念(音楽ルール)を教える

なので「曲が弾ける」で終わらせず、
各ユニットに課せられた音楽ルールを身につけるのを
目指します。

例えば
はじめてのピアノアドヴェンチャー 
レッスンブックA  ユニット5では

・4分音符
・ドレミ鍵盤

を身につけるのを学びます。

身につけたい音楽ルールは、
テキストの目次やタイトルの下に書かれています。
(赤四角囲み)


なので、毎回のレッスンで、

先生
先生

今日のレッスンでは、
何の音楽ルールを学ばせるのか?


を考えます。

②各音楽ルールを、聴く・テクニック・理論からアプローチをする。

もちろんテキストのとおりに進めますが、

私は

・聴く
・テクニック
・理論


の3要素からアプローチを行います。

例えば
これははじめてのピアノアドヴェンチャー
レッスンブックA 「アライグマの こもりうた」

もしこれを初見で弾かせるとしたら
どんなことを読み取る必要があるでしょうか?

1、理論(音楽ルール)の確認

まず音符を見て
・2分音符、4分音符がある
・右手で弾く音、左手で弾く音がある
・234の指番号がある
などを確認します。

2、聴く(この場合、リズムを想像する)

そして実際に
「ら〜ら〜、ら〜ら〜、ららら〜・・・」と

2分音符=2拍、4分音符=1拍で
実際に歌える(またはリズムを鳴らせる)必要があります。

よくあるのが、
「2分音符=2拍」と理論止まりのケース。

そうではなく
前から学んできている一定拍を感じながら
ちゃんと2拍伸ばすのが大事。

3、テクニック

そして次に

・左右の手
・指番号
の情報も読み取りながら弾く。

これがテクニックです。

このメロディーに使われている
音楽ルールはまだまだ少ないものの

・拍をキープしながら
・リズムも読み取り
・指定の左右の手(指番号)で弾く

など
同時に行っています。

同時に行えないから
止まったり間違えたりするんですよね。

もちろん人間なので
ミスはあります。

でも指導する側は

先生
先生

何の音楽ルール(概念)が未熟なのか?

先生
先生

その中でも何の要素が未熟なのか?

・2分音符の意味がわかってないのか?(理論)
・そもそも拍感の問題か?(聴く)
・指番号に迷ってるのか?(テクニック)


などの原因を探り、
改善していきます。

例えば
2分音符の理論がわからなければ
・口頭で確認
・足踏み
・音源を聴きながら音符の下にビートを書く

など。

一定拍が原因であれば
・音源に合わせて足踏み
・4分音符と2分音符の聴き分け
など

指番号が原因であれば
・指番号自体の確認
・そもそも身体の発育的に弾けるのか?
・手を見なくても弾けるのか?

などを確認し改善します。


その原因を探り
根本的解決をしないと
「何度も弾いて覚える」となりがち。

それは「指導」とは言えないですよね。


生徒さんは

生徒
生徒

なぜできないの?
どうしたらできるの?


を知りたくて
レッスンに来てるのですから。

それを教えるのが指導です。


もちろん細かく指導しなくても
できる生徒さんもいます。

でもそうでない生徒さんも
たくさんいますね。




ピアノアドヴェンチャーの場合は
それぞれ曲には進め方が書かれていますから

その活動内容が、
・何の音楽ルールを学ぶ活動か?
・どんな要素(聴く・テクニック・理論)の活動なのか?

を把握してレッスンするのがおすすめ。

(ピアノってこうやって教えるんだ?!と早く知りたかったです)

ピアノアドヴェンチャーに限らず
聴く・テクニック・理論のバランスって大事です。


なので毎回のレッスンで、

聴く・テクニック・理論を
まんべんなくできるように配慮しています。

③学んだ音楽ルールを使って初見・移調・変奏・即興を行う。

とはいえ

先生
先生

本当に身についてるの?

は、楽譜通りに弾いただけでは
わかりません。

そこで、
移調・変奏・初見・即興ができるレベルまで行います。

それぞれの主な目的は、

移調:理論を活用しているか?を確認するため。

変奏:変化を加えても弾けるテクニックがあるか?を確認するため。

初見:今まで学んだルールの聴く・理論・テクニックを脳内で統合できるか?を確認するため。

即興:次に弾く情報(楽譜・メロディー・指の動き)を弾きながら脳内で想像するため

って書くと
何やら難しそうですね。

たしかに最初は
何をさせればいいか分からないかも。

私もそうでした。


でもヒントはテキストに
書かれています。

これらの活動を
他の曲にも使うことで
指導の幅が広がりました。

またこれらの課題で私は、
生徒さんの想像力・創造力・表現力・思考力を育むようにしています

これがめちゃくちゃ楽しい!

自由自在に弾ける!
って嬉しいですよね。

もちろん気の赴くまま弾くのもいいし、
小さな生徒さんはフィーリングが大事だけど、

本当の意味で自由自在に弾くには
型があってこそだと思います。


たまに、
難しい曲を弾いてるのに
音符の読み方しか知らない方が多く、

生徒さん
生徒さん

・初見ができない
・たくさん練習しても弾けない

などお困りケースが多発しています。

中には、

生徒さん
生徒さん

好きな曲だったのに
あまりにも弾けなくて嫌いになった

生徒さん
生徒さん

あれだけ頑張ったのに
発表会で弾けなかった

という方も。

これは
生徒さんの努力不足ではなく、

こうした音楽ルール(本質)が分かっていなかったり、
身に付いていないのが原因です。

なので、レッスンでは

曲を通じて音楽ルールを使いこなせるまで
指導します。

すると練習不足でも
レッスンだけで上達が可能なのです。

音楽ルールを身につけるためにすることは?

なので私がレッスンをするときには

①今日は何を学ぶためのレッスンにするか?を考える
②その音楽ルールを身につけるための3要素アプローチを考える
③学んだ音楽ルールを使いこなす活動を考える

を事前に準備しています。

もう少し詳しい説明はこちらの無料動画をどうぞ!

(約2時間30分)


他にも
はじめてのピアノアドヴェンチャーの
指導例をご紹介した動画(有料)もあります。

よかったらどうぞ!

指導者向け動画講座

ピアノアドヴェンチャーを使って
・何の概念を教えるのか?
・その概念をどの順番で教えるのか?
・どうやって教えるのか?の具体的方法

ご紹介しています。

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