私のことですが
ここ4、5年
練習が楽しいんですよね…
私も元々は練習嫌いだったので、
小学校高学年から中学頃の練習は
レッスン前の15分くらい。
ほぼ初見で乗り切ってました。
(いや乗り切れてはないかも…)
うちの生徒さんの方が
断然練習してる…
そんな私が義務ではなく
練習楽しい!
練習したい!
と思う日が来るなんて…
時には
やること膨大にあるのに
数時間練習してることもある。
お腹が空いて何か食べたい!
と同じくらい
「音が聴きたい!」
となるから。
どうして楽しくなったのか?
聴き方が変わったから
これは断然
「聴き方が変わったから」
改めて「聴く」って
奥が深いというか
聴く視点の多さに驚く。
一応聴音を散々やったので
音が合ってるか?
は聴いてるけど
譜読みで迷う箇所は
和音の種類・機能や音程を
聴けてないことが多い。
これも一応専門家なので
もちろん理論としては分かる。
でも
・何となくで聴いてる
・感じ方が甘い
など
理論を演奏に活かせてない。
なので
→頭に入らない
→スムーズに弾けない。
となる。
当然、弾けるようになるまで
時間がかかる。
でも
感覚だけでなく
和音の種類・機能、音程など
理論を読み、
音へ変換できると
断然弾きやすい。
和音の種類・機能、音程を聴くとは?
例えば和音だったら
・長3和音、属7和音など和音が持つ個性
・トニック(安定)、ドミナント(緊張)などの機能
を音楽として聴く。
もちろん簡単な曲は
聴いてるのよ。
いや…逆だ。
聴けてる → 簡単に弾けるだ
でも聴き方が甘いと
転調が頻繁に続くような場合、
ずっとドミナント(緊張)があるように感じる。
音階固有の音として
ダブルシャープが出ると
そもそも何調を弾いてるか?
が分からない。
となる。
これは
理論を把握せず
とりあえず音だけを辿って
絶対音感で聴いてるからだと思う。
そこで冷静に
何調のⅤ7→ Ⅰ なのか?を調べ
・トニック(落ち着く)
・ドミナント(緊張)
など、
機能を耳で確認しながら弾くと
弾ける。
これは
相対音感で聴けてるからだと思う。
(ちなみにすぐに弾けるには
カデンツの内在化が必要。)
またメロディーについても
半音、短3度、完全4度
など知識レベルではなく
・半音:コミカル、切なさ、おしゃれ
・短3度:暗さ
・完全4度:懐かしさ
などその音程から感じられる
音イメージを持って弾くと
弾けることが多い。
それらは生徒さんに試しても同じ。
「和音分析はできると弾けない…」は
機能を聴いてない。
「歌えるけど弾けない…」は
音程が聴けてない。
でも
音楽の聴こえ方が変わると
弾ける。
ホント、
指が音に吸い寄せられるように弾ける。
みんな
不思議〜!
と言ってくれることは多いけど
たぶんコレは
ある脳科学者の話によると
脳内の部位が関係してる。
そこの理解が
私はまだなので
因果関係はわからないけど
事実として
音を聴くと弾ける感覚は
自分や生徒さんを見てもある。
そして
「吸い寄せられる感覚」があると
「耳で弾いてる感覚」になる。
そうすると
スラスラ弾ける状態になるし、
何より
音楽をしてる感じになる。
譜読みがひと段落したら…
とまぁ、譜読みをしながらも
このメロディー強調したいな
と理想の音楽が生まれたり、
逆に
一応弾けてるけど、下手だな…
など
表現に関する気持ちが湧く。
(自然に湧かない人もいるので
指導の際は感性も育てておきたい。)
その場合も
1、目指す音楽を想像する
2、どう弾いたら理想に近づくか?
を模索する。
そのために私がやってるのは録音。
(珍しくもない定番方法で申し訳ない。)
手順は
録音する
→自分で鳴らしたつもりの音と、実際の音の違いを探す
→弾き方、感じ方を変えて練習
→また録音
この繰り返し。
こうして亀の歩みだけど
すこーしずつ
理想に近づくのも楽しい。
時には
いや…こう弾いたら
どんな音楽になるんだ?
などと
そもそも理想の音楽を
変えて色々試すこともある。
こんなことしてたら
あっという間の1時間。
実はこれも生徒さんに
発表会前にさせると
もう1回撮って!!
と、夢中になることも多い。
いろいろ実験してる感じになる。
これはとても面白いものだ。
「練習」の概念を変えてみてはいかが?
すると
「練習」というよりも
・譜読み → 音を聴く時間
・表現の模索 → 色々試す遊びの時間
・表現の安定 → 作品作りの時間
になる。
多くの方は
「弾けたら楽しい。
でも弾けない段階は楽しくない。」
と思いがち。
私も昔先生から
「練習は面白くないもの」
と言われてきた。
たしかに
理想の音楽では弾けてないけど
・「練習」の捉え方を変える
・楽譜を深く読む
・いろんな音の違いを聴く
すると
「練習は楽しい」
になりやすい。
同じ時間を過ごすなら
・楽しい充実した時間
・豊かな時間
にしたい。