ピアノアドヴェンチャー
レベル1を弾いてる生徒ちゃん。
3小節目の[ミ]を
[ソ]と誤解して読んでしまってます。

ピアノアドヴェンチャー レベル1「ホタル」より
そこで、

なぜ[ミ]なの?
[ソ]じゃダメなの?
と[ミ]の役割を考えてみました。
メロディーの変化を分析する
その前に
パターン分析の確認です。
パターンとは、
モチーフ(短いメロディー)のこと。
譜読みでは、
1:パターンの分析
2:パターンの変化
3:(今回はどのようにシークエンスしてるか?)
などを読みます。
今回の場合は、

[1度→3度下]のパターンが、

シークエンスしてます。
※シークエンスとはゼクエンツ(ずれる)のこと
そして、

どのようにシークエンスしてるか?
も読みます。
今回は

「ソ→ファ→ミ→レ」と
2度で下がってますね。
単純なメロディーを弾きながらも、
背景には2度(となりの音)の動きが
隠されてます。

こういう発見って
慣れてる人にとっては
簡単だけど、
知らない生徒ちゃんからすると
大きな発見!

メロディーがつながってる!!
と、大喜びです。
でも「わかった!」で終わるのが
もったいない!!
せっかく分析したのです。
この分析結果を
ぜひ味わって欲しいです。
分析結果を味わうために歌う
今回は、
メロディーの二重構造です。
これを味わうには
歌うのがおすすめ。
そこで2人で歌います。
(これが後々の、
「伴奏を聴く「ポリフォニーの対旋律を聴く」
につながります)
方法は、

《1回目》 上パート:先生が歌う 下パート:生徒が歌う
《2回目》 上下交代
これによって
自分も歌いながら
他のメロディーを聴く。
ができます。
これが

ちゃんと聴いてね!

感じながら弾いてね!
と言っても、
本当に聴けてるか?
本当に感じてるか?
はわからないし、

これは「聴けてる」なのか?

これは「感じてる」なのか?
と、
生徒さん自身も「聴けてるか?感じてるか?」
がわからないことも。
(余談ですが、過去の自分を振り返ると
ここに誤解があったのでは?と思います。
「聴いてるつもり」「感じてるつもり」になってたんですよね。)
でも歌うと
絶対意識するので
「聴く」ができる。
こうして
・自分の声も聴く
・先生の声も聴く
すると楽しい!
特に

自分は上パート、相手が下パート
が楽しい。

自分が伸ばしてる間に
他の音が動いてる!!!
の感覚が楽しいんですよね!
そしてこの
「2つのメロディーを聴きながら弾く」
の感覚を持って弾きます。
2つのメロディーを聴きながら弾くって?
とはいえ
実際に弾くのはこのメロディー。

全音符は鳴らせない。
なので
さっき楽しい!と感じた

の脳内で
この歌い方をしながら
弾くことになる。
すると
1人で弾いてるし、
単純な簡単なメロディーだけど

2人で歌ってるみたい!
となる。
まとめ
というわけで
最初は、
生徒ちゃんの音の読み間違えがありましたが、
これが

[ミ]だよ!
ちゃんと読んで!

[ミ]にしなきゃ・・・
って思いながら弾くって
ほんと、つまんない・・・
で、一度インプットした音を変えるって
脳内で音程の書き換えが必要なので、
その書き換えの感覚がないと

[ミ]ってわかってるのに
弾けない…
となる。
めちゃくちゃストレスな時間なんですよね。
でも
- その音の意味を理解する
- このメロディーの仕組み(構造)を理解する
- その構造を味わう
すると
めちゃくちゃ楽しい時間だし
学びのある時間
となりました。
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