ピアノアドヴェンチャーをお勧めする訳は・・・

私がピアノアドヴェンチャーを使い続けて10年以上です。

長年他のアメリカ教材を使っていましたが、
私の目指す
・生徒が自信を持てるレッスン
・生徒主体のレッスン

は実現できていませんでした。
(もちろん、教材が問題ではなく私の指導が未熟だったからです)



そんなある日、
何気に手にしたこのピアノアドヴェンチャーをためしたら、
生徒に今までにない反応がありました。

とても活き活きとして、
数週間で1冊を終えてしまったのです。

いいえ、
早くテキストを終えたことが
大事ではありません。

生徒
生徒

楽しかったよ!

と、音楽を純粋に楽しんでる
キラキラ笑顔に驚きでした。

それ以来、
私はピアノアドヴェンチャーの仕掛けを探ることに
ハマり続けています。

そしてその結果、

・楽譜を読む楽しさ
・音楽を味わう悦び
・練習する楽しさ

など

楽譜を深く読むと
今までに味わったことのない
感動を得ることができました。

先生
先生

このために
音階や和音、音程を練習するのか!

と、目から鱗。





また即興も、
何度も反復練習して弾く感覚とは
全然ちがう感覚を味わえます。

先生
先生

即興なんてやったことがない…
そもそもやる意味あるの?


と思ってましたが、
この即興の感覚で楽譜を読むと別世界!!!


初めて連弾をした時のこと
って覚えてますか?

そんな感じにも近いです。
(この感動を文章で伝えるのは難しい…
機会があれば私のセミナーやレッスンなどで感動を共有できたら…と思います)






この楽しさを早く知っていたら
もっと豊かな時間を過ごせたと思います。




この楽しさを生徒さんにも伝えたくて

生徒
生徒

どうしたら伝わるんだろ?


と日々模索しています。

まさに、
私自身のアドベンチャーが始まったのです。

そこで今回は、
私がピアノアドヴェンチャーを使い続ける
主な理由をお話しようと思います。

1、様々なジャンルが学べる

ピアノアドヴェンチャーに掲載されている曲は、
クラシックはもちろん、
ロック、ブルース、ジャズ、民謡など多岐に渡ります。

よくあるレッスンは、
バイエル(またはそれに代わるもの)→ブルグミュラー→ソナチネ→ソナタの従来コース。

これは古典派時代ばかりで、
音楽の歴史から言うと極々一部です。

そして、そのスタイルは
もう半世紀以上前から変わっていません。

なぜならば、
いまだに日本の音大入試に古典時代のソナタがあり、
その音大に入るためのカリキュラムを
多くの先生方は行っているからです。

でも多くの生徒さんは、
音大に入るためにピアノレッスンを始めるわけではありません。

しかも、
今の子供たちの周りにはたくさんの音楽で溢れています。

5音音階やアラビアン音階など
長音階・短音階以外が使われたり、
リズムも複雑です。

そんな、
感性や好み、レッスンの目的も多様化した子供たちにとって、
限られたジャンル・時代しか学ばない指導は
少し物足りなく感じるのではないでしょうか?

少なくとも私の生徒さんは、
・ジャズのリズム
・バルトークなどの現代曲
・民族的な響きのあるモードの曲

などが大好きです。

クラシック一色だった私たちが敬遠しそうな曲を
「良い」と感じる感性が素晴らしいですね。
私も、小さい頃にその良さを味わいたかったです・・・

また、多感な時期に限られたジャンルだけを学ぶのも、
とてももったいなく思います。

このようにクラシックはもちろん、
クラシック以外のジャンルを学ぶことで、
将来バンド活動や吹奏楽など他の楽器でも活躍できる素地
養ってくれるのがピアノアドヴェンチャーです。

音楽教育は、こうした音楽愛好家を育てるのも、
大きな役割だと思います。

「音大に行くかもしれないから従来コース」ではなく、
「将来どんな方向へ進んでも困らないように様々なジャンルを学ぶ
の考えの方が、今の子供たちに求められているのではないでしょうか?

ちなみに、ピアノアドヴェンチャーのベーシックシリーズを終えたら
クラシック4期やソナチネ・ソナタの曲も用意されているので、
そこから音大への道も拓けるようにもなっています。

2、オーケストラ音源が、耳を育てる

ピアノアドヴェンチャーには、
オーケストラ音源が付属されています。

最初、私は
ピアノ伴奏が収録されていると思ったのですが、
これまた豪華なCDでビックリ!!
思わず1人でCDに合わせて弾きました(笑)

クラシックの曲であればコンチェルト気分に、
ロックの曲であればライブの気分になれます。


このように
アンサンブル気分を楽しめる
という音楽を味わえるのが一番ですが、

教育観点からは
様々な楽器の音色を知るという
大きなメリットを感じます。

私のレッスンでは、

先生
先生

何の楽器が鳴っているかな?
耳で探してみて!

とメロディー以外の楽器にも意識を促しています。

すると子供たちも、
メロディーの後ろに流れている音を一生懸命探し、

生徒
生徒

あ、フルートの音がする!

生徒
生徒

これトランペットかな?

など、目を輝かせながら教えてくれます。

気づかなかった音を発見した時の表情は、
宝物を見つけたような表情で、
何かができた時とは、また違う表情です。

また「耳で探す」という活動は、
「よく聴いて!」と言うよりも伝わりやすいですし
面白いようです。

そんな色々な楽器の音色を知っている子供たちは、

生徒
生徒

これはフルートが吹いてるように、
これはコントラバス。


など、色々な楽器の音を
イメージして弾くことも多いです。

これは、1人でオーケストラを
指揮しているような感じですね。

様々な楽器のつもりで演奏するのは、
ピアノの楽しみの一つです。

そのためには、
楽器の音色を知っていないと表現できません。

3、初見や変奏、即興を取り入れている。

初見(しょけん)とは、
初めて見る楽譜を、練習なしに止まらず、間違えずに弾くことです。

言わば「実力」ですね。

ピアノレッスンの目的の一つは、
楽譜に書かれている通りに弾く「読譜力」を養うこと。

しかし、一般的なピアノレッスンは、
自宅で何度も繰り返し練習をして
先生にチェックしてもらうスタイルです。

これでは
・たくさん練習した生徒さん
・理解力のある生徒さん
など限られた生徒さんしか「読譜力」は養われません。

なぜならば、
これは「読譜力」というよりも、
「記憶力」「運動感覚」に頼って弾いていることが多いからです。

難しい曲が弾けたとしても、
簡単な曲を初見で弾けない方も多いですね。



これは、実力に対して弾いている曲のレベルが
かなり離れているからです。

その差を埋めるためには、
練習が必要になってきます。

もちろん
自分なりの表現を探求するための練習は必要ですが、

譜読みのための練習は、
実力と課題の曲に差が大きいと
とても苦痛なものになってしまいます。

これで、ピアノレッスンを辞めてしまう方は多いですね。


本来「譜読み」は、
音符を表面的に読むことではなく、


音符を通じて
・どんな音楽が書かれているか?
・どんな指の動きが書かれているか?

を読むことです。

そしてそれらを読むために必要なのが、
音符を通じて「様々な音楽ルール(仕組み)」を見抜く力(理論)です。

そこで
・音楽ルールを見抜いているか?
・音楽ルールを使いこなしているか?

を確認するために初見や変奏、即興を行います。



ピアノアドヴェンチャーは、
その指導設計が段階を踏みながら作られているので

学んだルールが生徒さんに身についておれば、
初見をこなすのは大変ではありません。

4、教育心理学、発達心理学を取り入れている。

ピアノアドヴェンチャーの著者ランドール・フェイバー氏は、
ピアニストでもあり教育心理学博士です。

教育心理学とは、
人が学ぶときの仕組みを研究する分野です。

例えば、
・人は、一度にたくさんのことを覚えられない
・人は、時間が経てば忘れる
など。

また、
発達心理学という
人はどのようにして発達するのか?
を研究する分野も考慮されています。

例えば、
・小さなお子さんは、目視で音符を追えない
・小さなお子さんは、1つ飛ばしの指を動かすのが大変
などです。

ピアノアドヴェンチャーでは、
「音符を指しましょう」の活動が
たくさん出てきます。

これにより
・1つ1つ音符を追いかける経験
・目の動きを養う
ということを行っています。

私は、小さなお子さんの目の動きなど
考慮したことがなく、

生徒
生徒

ちゃんと音符見て!

などと言っていました。
そもそも無理な話だったんですね。


このようにピアノアドヴェンチャーは、
・人が学ぶ仕組み
・人が発達する仕組み

を考慮されているので、
つまづきが少なくなるように、綿密に設計されています。

5、創意工夫する場面がたくさんある

私が、ピアノアドヴェンチャーを使う大きな理由がこれです。

もともと私は、

先生
先生

自信のないお子さんに
前向きになってほしい!


をライフスタイルに試行錯誤してきており、
今も続いています。

発達心理学によると、
前向きな気持ち・モチベーションを上げるには、

自己肯定感(「自分はできる」という気持ち)
を上げることが大事で、

その自己肯定感を上げるには
「承認欲求(認めて欲しい欲求)」
を満たす必要があります。

そしてその承認欲求を満たす方法として、
「小さなできた」を実践してきました。


そこは理論通り、
どの生徒さんも承認欲求は満たされてきますが、

私がレッスンで承認欲求を満たしても、
1週間もすれば元の自信のないお子さんに戻ることも
多かったです。

親御さんにも

先生
先生

どんなに『小さなできた』でもいいので、
具体的に声に出してあげて下さい

と協力をお願いすることもありました。

しかし、ピアノアドヴェンチャーを使い初めてからは、
モチベーションが一気に上がるのを
目の当たりにします。

というのも、
実はピアノアドヴェンチャーには
「創意工夫」をする活動
たくさん仕掛けられています。

そして「自分なりに考えたこと、工夫したこと」を承認すると、
一気にモチベーションが上がる仕組みになっています。

それは今まで私がちまちまと
「小さなできた」を承認するよりも
格段に早いスピードです。

おかげで、
・わがままな生徒さん
・かなり内気な生徒さん
・集中力のない生徒さんなど、

私が手こずっていた生徒さんも
楽しんでくれていますし、
鼻歌を歌いながら帰る生徒さんが続出です。


ここまで、
私がピアノアドヴェンチャーを使う理由をお伝えしました。

もちろん、細かいところを考えるとまだまだあるのですが、
ピアノアドヴェンチャーを使って、
自信に溢れる生徒さんが増えるきっかけになればと思います。






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