楽器の買い替えを検討する生徒さんの特徴

生徒さん
生徒さん

先生、楽器、買い替えたいんです!

たまに、
そんな相談を受けることがあります。

楽器って
とても高価なものですよね。

普段はなかなか
「買い替えよう!」とは思わないものです。

それでも、生徒さんの中には、
次第に「変えたい」の気持ちが
湧き上がってくるようです。

中には
グランドピアノを購入し、

そのために
お引越しをされた方もいます。


楽器購入の理由をたずねると、
全員が

生徒さん
生徒さん

もっと音楽を味わいたい!

生徒さん
生徒さん

理想の音を鳴らしてみたい!

です。

そんな、音へのこだわりが芽生えたときに
起きることが多いのです。

たとえば、

  • ワルツの軽やかな伴奏をもっと自然に弾きたい
  • 滑らかなメロディーを、歌うように奏でたい
  • 部屋に響くハーモニーを身体で感じたい

そんなふうに、
「音」をもっと味わいたくなった時に、

楽器への意識も
変わってくるんですね。

どうしたら、音へのこだわりが生まれるか?

この「もっといい音で弾きたい」
という気持ちになるために、

実は、レッスンの中で
「聴き方」と「弾き方」
を伝えてるからです。

「聴く」はとても奥が深いものです。

曲の構成の観点から見ると、

  • 和音の響きや進行
  • メロディーラインの音程感

表現の観点からは、

  • 重量感のあるズシーンという音
  • 軽やかなステップを踏むような音
  • ハーモニーがきらきら輝く音
  • 消え入るような静かな音
  • 上品な抑揚を持ったフレーズ感

こんな風に、
いろいろな「音の違い」を
聴き分けられるようになっていきます。

さらに、
それを「表現したい」と思うと、
テクニックが必要になってきます。

たとえば、

  • 腕の重みを利用して響きを深める
  • 鍵盤の浅いところで繊細にタッチする

といった、身体の使い方が大切ですね。

ちなみに、
ピアノアドヴェンチャーを使っている方なら
ご存じかもしれませんが、
この教材では

  • 腕の重み
  • 手首の柔らかな浮き上がり
  • 軽い親指
  • 丸い手の形

といった基本的な身体の使い方を、
とても丁寧に学べるようになっています。

レッスン&セオリー導入書(全音楽譜出版社HPより引用)

レッスンでは、

先生
先生

こんな表現もできるよ

先生
先生

こんな音色も素敵だよ

と、まるで洋服を紹介するように、
いろいろな音を提案します。

それを実現するための
身体の使い方(テクニック)も
一緒に伝えています。

そして、
それができるようになると、

生徒さんたちは、
お家のピアノでも
その音を出してみたくなるんですね。

でも、電子ピアノでは限界がある…

ただ、普通の電子ピアノでは
どうしても限界があります。

鍵盤の浅いところで
そっと弾いても、音が鳴らなかったり…

和音のハーモニーが
自然に響かなかったり…。

すると、生徒さんたちは

生徒さん
生徒さん

本当はあの音が鳴るはずなのに…!


という
もどかしい気持ちになってきます。

例えるなら、

本当は
「あのケーキ屋さんのケーキが食べたい!」
と思っているのに、

スーパーのケーキで
我慢している感じ。

最初は
「これでもまあいいかな」と思っていても、

だんだん物足りなさが募ってくる…。
そんな感覚です。

「音」にこだわる方って多い。

実は、
楽器を演奏していない人でも、

「音」にこだわる人って
結構多いですよね。

イヤホンにこだわったり…
オーディオ機器にこだわったり…、


お気に入りの演奏家を見つけて
その演奏ばかり聴いたり…。

ちなみに、私の父も
オーディオにこだわっていました。

購入するとき、
お店にあるすべてのアンプとスピーカー
組み合わせて試して、
納得するまで選んだそうです。

それだけ、
「音」に魅了されるって
自然なことなんですね。

でも――

そもそも「音」の違いや
表現の豊かさを知らなければ、


聴きたいとも、

鳴らしたいとも思わないんです。

だから私は、レッスンで
「こんな音もあるよ」
「こんな表現も素敵だよ」

と、たくさん紹介して、

生徒さん自身が「好き!」と
思える音を見つけてもらえるようにしています。

そして、
気に入った音が見つかったら、

その音を実現するための
テクニックも一緒に伝えていく。

こうして、
「音」「表現」にこだわるようになると、
練習がどんどん楽しくなっていきます。

生徒さん
生徒さん

あの音を鳴らしたい!

生徒さん
生徒さん

音楽を味わいたい!


そう思える生徒さんが、
一人でも多く
育ってほしいと思います。

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あ、ちなみに・・・
今、生成AIの進化がすごいです…

もはや競合は、
同業のピアノ教室ではなく、
AIですよ。

だって、
自分の演奏を動画を聴いてもらって

「何かアドバイスして!」
というと

結構、的確な回答が返ってきます。

もはや
「音符の読み方」など

書かれてることを正しく弾く
だけの指導では
かなり厳しいと思います。

でも、
「身体の使い方」「聴き方」
まで指導ができるのは
ずいぶん先じゃないかな…?



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