月が見え隠れする

楽譜通りに弾くと
音楽になる!
と譜読みを楽しんでる生徒ちゃん。
ピアノアドヴェンチャー2Aの
「ムーンライト・メロディー」が
お気に入りです。

この曲は
左手[ラ]が♭になったり、
白鍵に戻ることで
明るいのか?暗いのか?
がはっきりしません。

その効果で
月が雲で見え隠れするような
「揺らぎ」も感じします。
少し大人っぽい曲ですよね。
今日の生徒ちゃんも

この半音が好き!
と楽しんでくれたようです。
でもいざ聴いてみると…

あれ?左手3拍が伸びてない…

3拍のびてないとどうなるの?
3拍のびてないとどうなるか?
というと…
左手が短いので
「半音・全音」を感じにくく、
せっかくの「ゆらぎ」が感じにくい…

すると
雲で見え隠れしてる様子も半減します。
そもそも音の重なりも
薄くなってしまいますね。
譜読みをどの程度読むか?は
もちろん生徒さんによって違いますが
今回の生徒ちゃんは
音楽表現を楽しんでるので
本来の譜読み
「どんな音楽が描かれているか?」
を想像できるようにしたいもの。
だからと言って
「3拍伸びてないよ!
ちゃんと伸ばして!」
の「指示するだけの指導」
だと面白くない…
するとだいたい

3拍のばさなきゃ!
になるから。
ほんと面白くない…

「発見」させるためのステップ
そこで私が行ったのは、
1:「左手がのびてない」に自分で気づかせる
2:3拍のびたらどんな音楽になるか?を想像する
です。
子どもだけでなく大人もそうですが、
「自分で気づく・発見する」
って楽しいんですよ。
この発見によって

ピアノを学ぶって面白い!
と思って欲しい!
でも「自分で気づく」って
案外むずかしいです。
そんなとき
私がよく行うのが「比べる」。
比べることで「違い」が分かります。
(ただ、比べさせるときに
「何を聴くか?」を質問するので
この「質問(ヒント)」の視点や大きさがポイント。)
時間はかかるけど
この「違い」を探すことで、
・やらされ感が少ない
・どこを聴くのか?を聴きポイントを知ることができる
・実際に「違い」を聴き比べるので聴く力が養える
・質問によっては思考力を養える
などメリットがたくさんなのでおすすめです。
今回の生徒ちゃんも、
音の重なりの魅力に気づいたようで

音が重なるとおしゃれ!
とのことでした。
「おしゃれ!」という表現が
また素敵ですよね。
その時のレッスンを動画にしましたので
ご興味があればどうぞ!
