保育士試験のため
スポットレッスン受講の生徒さん。
全3回のうち
最後のレッスンでした。
少しだけご経験がある方でしたが
間違えながら/止まりながらの譜読みは
後のやり直しが大変なので、
一緒に譜読みするところからスタート。
レッスン内容
具体的な内容は
〈1回目:譜読み〉
・音名で歌う
・左手伴奏の仕組み説明
・右手メロディーとの関係性
・ポジション確認
・スムーズなポジション移動の方法
・両手で弾く準備練習
・両手での演奏
〈2回目:歌〉
・歌の練習
・発音に注意する言葉
・適切な声の大きさ
〈3回目:表現〉
・崩れるリズムの改善
・休符
・フェルマータの長さ
・フェルマータ後の息継ぎ
・それに伴う演奏
・左右の音量バランス
〈3回目:その他〉
・緊張対策
・万が一崩壊した時の対策
などを行ってきました。
(随分やったな…)
一緒に譜読みを行ったので
・ミスを気にしすぎた演奏
・止まりながらの演奏
にはなりにくいレベルにはなりました。
これで元気よく歌えれば
落ちることはないと思います。
模擬試験でご指摘(左右の音量バランス)を受ける・・・
でも最近、模擬試験を受講したそうで
その先生からはやはり
・発音
・左右の音量バランス
・休符
のご指摘を受けたそうです。
左右のバランスか…
たしかに…。
でもね…
左右のバランスって
習得に時間がかかるので
「歌でカバーできれば…」
と思ったのですが、
風邪で声が小さかったらしく
左右のバランスのご指摘を
受けたようです。
というわけで
ちょっと難しいかな?と思ったけど、
最後のレッスンでは
左右のバランスを指導。
こうしたテクニックは
気持ちだけで弾くのではなく、
・身体の使い方
・音の変化を聴く
の両方が必要です。
左手が大きくなる原因は?
とはいえ
そもそも左手が大きくなってしまう原因は、
打鍵でした。
指関節主導で
かなり押して弾いてるので
キツイ音になるんですよね。
これでは
音が目立って聴こえます。
しかも、
その指関節主導の弾き方のままで
小さく弾くと音抜けが増える。
すると、

わっ!音鳴らなかった!
もう少し大きくしないと!

わっ!今度は大きすぎた!
と安定しません。
となると
ずっと左手のことを
気にしながら弾くことになる。
となると
大事な歌やメロディーが疎かになる。
しかも
左手を弾いたら右手もつられて
小さくなりがち。
気にしてる割に
「左手だけ」を小さく弾くのが難しい・・・
もう…全然上手くいく気が
しなかったんですよね。
指関節主導の弾き方で小さな音を弾く
↓
音抜けが発生!!
↓
左手のコントロールに気を取られる
↓
歌/右手が疎かになる
↓
上手く行かない・・・
指関節ではなく、手首関節で腕をしならせる
そこで考えたのが
腕のしなりを使う方法。
(これもすぐにできるとは思わないので、
できなかったら
無理して左手を小さくするのは諦める作戦で)
腕のしなりを使うと
キツイ音にはならないので、
たとえ、
左右の音量差を付けられなくても
小さな音になる。
要は、
キツイ音を鳴らさないのを
目指す作戦です。
腕のしなりを使う
↓
少しマイルドな音になる
↓
キツイ音色にはならない
を期待して早速実践。
具体的な改善方法は?
1:ピアノの蓋を手で鳴らす
まずはピアノの蓋を手で鳴らす。
この動作には
必ず手や腕の「反動」を使うことになります。
これにより
「反動」の感覚を掴みます。
2:指先にかかる圧力を体感
音量は指先にかかる圧力と比例します。
なので
反動を大きくする
↓
圧力が大きくなる
↓
fが鳴る
反動を小さくする
↓
圧力が小さくなる
↓
pが鳴る
なので
①蓋に手を置く
②指先は蓋に触れたまま手首を上げる
③反動を付けて下す
を練習。
これにより
指先にかかる圧力を体感できます。
まずはfを鳴らすように大きな反動を使う。
次にpを鳴らすように小さな反動を使う。
とはいえ
いきなり初心者の方に
これを行うのは難しいのですが、
この生徒さんは、
たまたま感覚を掴むのが上手で、
案外うまく行きました。
3:鍵盤で実践
上手く行ったので
今度は鍵盤で実践。
大きな音も
小さな音も
手首の反動をコントロールすることで
鳴らせました。
肝心の音も響いてる感じ。
・指主導の音色
・手首主導の音色
の違いもわかるようです。
となると話は早い。
曲を通じて
手首の反動(しなり)を使って弾いてもらったら
キツイ音はなく、
むしろ良い感じに
ベースが鳴ってる感じに聴こえました。
生徒さんも

ハモる感じがする!
と喜んでいただけました。
弾いてて心地良さそうです。
これくらい表現力があれば
少しくらい間違えても
試験に落ちることはないと思います。
上手く行きますように・・・
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