【指導案:基本編】A:p9 「さあ、ぼうけんにいこう」


はじめてのピアノアドヴェンチャーで
大人気のの曲です。

思わず体も動くし、
何度も聞きたくなりますね。


そんな人気の曲は、
毎回のレッスンの定番
にするのがオススメです。

でも毎回同じでは面白くない…
生徒さんも飽きてしまいますね。

そこで生徒さんの力量に応じて
少しずつ方法を変えると
飽きずにやってくれます。


体験レッスンで使うと
とても喜んでもらえますよ。

新概念(学ぶ内容):拍を感じる

リズムの躍動感
じる土台が 拍感

音楽の楽しさの一つが、
リズムに乗ること。



アイドルのコンサートなどで
ノリノリで踊ったり、

生徒
生徒

せーの!

など 、

みんなと一緒に動作をするって
「音楽ができる・できない」
関係なく楽しいですよね。



そんなリズムの土台
となるのが
はく
。 


拍を感じないことには
リズムの楽しみは得られないです。


正しいリズム の演奏の土台も 拍感

また、ユニット5では
4分音符などのリズムを学びますが、


拍が整ってない状態で
[4分音符=1拍][2分音符=2拍]
を覚えても、


ノリよく弾けなかったり…
テンポキープができなかったり…
自然な演奏が難しいですね。



なのでリズムや音符を学ぶ前に、
まずは「拍」を感じるのが重要です。


目標:音源がなくても一定拍で弾ける


おすすめ目標

・音源がなくても 一定拍で弾ける

・リズムや強弱などの 変化要素が加わっても 一定拍で弾ける。

指導手順の例

1:準備練習

準備練習1:8拍ずつ鳴らす+数を数える

先生
先生

今から 音楽に合わせて 手を鳴らしま〜す。
その前に ルールを決めるね!

と、まずは音源なしで準備練習です。


先生
先生

手を鳴らしながら 数を数えま〜す。
こんな感じだよ!
見ててね!

と、やって見せます。


先生
先生

じゃあ、生徒ちゃんも一緒にやってみよう!

と、真似ができるか?をためします。

指導ポイント

提示方法は
①ルール説明(手を鳴らす+数を数える)
②やって見せる
③真似してもらう

がオススメ。

指導ポイント

この段階では、拍がズレててもOK!
楽しそうにしてればOKです。

少しずつ精度を高めたり、
他の要素(指番号、2分音符)が加わっても崩れない拍感を目指しましょう。


実際、生徒さんが行ってるのはこんな感じです。

すでに、
拍・手・数を同時に行ってることになりますね。

生徒さんの様子

・身体:拍を感じる
・手:8拍ずつ鳴らす
・口:数を数える

昔の私は、口頭での説明だけで行ってました。
でもそれで伝わることは少ないです。
言葉で説明しつつ 実演するのがオススメです。




準備練習2:8拍ずつ鳴らす+数を数える+真似(身体の部位)

先生
先生

ルールわかったかな?
じゃあ今度は 新しいルールだよ!

先生
先生

こんどは先生が
体のいろんなところをタップ(タッチ)するね!

と、体の部位(肩・お腹・頭など)を
タップして見せます。

先生
先生

8まで数えたら、ちがうところをタップするよ!
まねができるかな?

と、真似ができるか?をためします。


生徒さんの様子

・身体:拍を感じる
・手:8拍ずつ鳴らす
・口:数を数える
・目:先生がどこを鳴らすか?を見る
・脳:「次はどこを鳴らすかな…?」と考える

指導ポイント

使う感覚器官が増えましたね。
「見る・聴く・鳴らす・感じる・考える」などフル回転です。
なので、「ちゃんと見てるか?」「ちゃんと聴いてるか?」などを観察しながら指導します。



2:音源に合わせる(8拍)

ステップ1:8拍ずつ鳴らす+数を数える+真似(身体の部位)+音源

先生
先生

こんどは今やったルールを
音楽に合わせてやるよ!
ついて来れるかな?

と、いよいよ音源に合わせて行います。


生徒さんの様子

・身体:拍を感じる
・手:8拍ずつ鳴らす
・口:数を数える
・耳:音源を聴く
・目:先生がどこを鳴らすか?を見る
・脳:「次はどこを鳴らすかな…?」と考える

曲の最後は、「決めポーズ」をすると楽しいです。

例えば、
・両手でバンザイ!
・右手を上げ、左手は腰
・変顔
・クルッと回る
など。

ステップ2:8拍ずつ鳴らす+数を数える+真似(身体以外も)+音源

先生
先生

こんどは先生が
身体じゃないところもタップするね!

先生
先生

たとえば、イスとか〜。
蓋とか、机とか〜。

と、体以外のところ(イス・ピアノの蓋・机など)
タップして見せます。

実際に音楽に合わせるときは、床や壁も入れると面白いですよ。

これは楽しんで行ってくれることが多いので、
何度か行いながら、
・拍感精度の向上
・反射神経の向上
を養います。

3:進化させる

ステップ3:4拍ずつ鳴らす+数を数える+真似+音源

先生
先生

じゃあ、今度は変えるのを早くしま〜す。

先生
先生

4まで数えたら タップするところを変えるよ!

と、4拍ごとに変える様子を見せます。


変わるタイミングが早くなるので
・8拍よりも強い集中力
・次々と変えられる反射神経

が必要になります。

生徒さんの様子

・身体:拍を感じる
・手:4拍ずつ鳴らす
・口:数を数える
・耳:音源を聴く
・目:先生がどこを鳴らすか?を見る
・脳:「次はどこを鳴らすかな…?」と考える

指導ポイント

子どもたちは、こうした「ちょっとした変化」が面白いのです。

この「ちょっとした変化」が「大きな変化」になると難しくなって嫌になるんですよね。
(タイプによります)

生徒さんの力量に合わせて「ちょっとずつ」レベルアップするように指導を設計します。

自信がない生徒さんだったら、1〜2回でできる課題にします。


ステップ4:8拍ずつ鳴らす+数を数える+自分で考える+音源

先生
先生

今度は生徒ちゃんが リーダーだよ!
先生が 真似するね!

と、生徒さんにリーダーになってもらいます。


困ってそうだったら、

先生
先生

どこ 鳴らす?

と鳴らす場所を決めてもOK!
3箇所くらい決めておくのがオススメです。

一旦、8拍に戻すといいですね。

生徒さんの様子

・身体:拍を感じる
・手:8拍ずつ鳴らす
・口:数を数える
・耳:音源を聴く

・脳:「次はどこを鳴らそうかな…?」と考える

指導ポイント

この「自分で考える」は、即興です。
即興で反強制的に行われる「次のことを考える」の頭の使い方が譜読みにつながります。
楽譜に書かれてる情報から「次に行うこと」を読み取りますから。

この段階で学んでいること

リズムに乗るって楽しい!

この段階では、できてなくてもOK!
まずは「リズムに乗るって楽しい!」
と思ってもらうのが大事です。


とはいえ、
・精度の高い拍感
・他の要素が加わっても崩れない拍感
を養うのも必要。


なので他の概念(2分音符、指番号など)を加えたりして、
少しずつ課題内容を発展させながら、

時には曲を変えながら
毎回のレッスンで継続します。

指導ポイント

拍を感じる時に大事なのが
同時処理(同時に複数動作を行う)こと。

というのもピアノを弾く時は、
・拍を感じる
・リズムを読む
・指番号を読む
・音の高さを読む
・メロディーを歌う
・ハーモニーを感じる
など

とても多くのことを同時に行うからです。

なので、他の要素が加わっても崩れない拍感を目指します。



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